俺様不器用男子の甘い愛情



隣を歩いてるだけで緊張して、何を話していいか分からない……。


話し掛けたらウザイかな?


不安です……。


「茉璃ちゃんて静かだね。もしかして……緊張してるとか?」

「きっ、緊張はものすごくしてますよ……」

「なんで~!ほら、もっと笑ってよ。俺が好きな笑顔でさ」


余裕の笑みであたしに話し掛ける有阪くん。


有阪くんは女の子と二人きりって緊張しないのですか?

あたしは、こんなにしてるのに………。


「茉璃ちゃんのバス停はどっち?南?西?」

「あたしは南です!あ、有阪くんは…?」

「残念だなぁ~……俺、西なんだ。もう少し茉璃ちゃんと話したかったのに」

「ありがとうございます…あたしもです!」

「それはよかった~」



あたしの頭を優しくポンポンと撫でた。


うっ…!!

どこまであたしを緊張させる気ですか!?


でも……ほんの少しの距離だったけど帰れてよかったかも。


つい頬が緩みます。


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