俺様不器用男子の甘い愛情
でも会ったところでキ、キスしちゃったから尋常じゃないほど気まずいのです………。
練習試合に行きたいけど………踏み出せない。
「躊躇しててどーすんの?そんなんじゃ、一歩も進めないよっ」
「玲菜と違ってあたしは消極的だから……」
「だからこそ頑張るの!せっかくのチャンスなのにもったいない」
クレープを食べて大きくため息を吐く玲菜。
まず、あたしは隼世くんのこと好きなの?
キスされた時は焦りが大きくて、すごくドキドキして………
自分が自分じゃないみたいになります。
だけどちょっと有阪くんの時と違うような……。
「自分の感情が分からないよ~!」
「じゃあさ。茉璃は伊吹くんに対してどう思うの?感情を教えて?」
「えっと~……不器用だけど優しくて、隼世くんといると素直な感情出せるとゆうか……」
そこが唯一、有阪くんを好きだった時の感情と違うところ。
「茉璃!ほんとは自分でも気付いてるんでしょ?」
「へっ?」
「認めちゃいなよ。……伊吹くんを好きだってこと♪」
あたし……隼世くんが好きなんですね?
ドキドキと音を立てる心が、あたしに正直になれって言ってるように聞こえます…。