絶対振り向かせるからね!
「ねえ、そろそろ帰る?
もうこんな時間だし」
由実が提案した
「だな、そろそろ帰るか」
北野はのんきにそう言った
さっきまで私とキスしてたくせに
ほんとに今日はいろいろあったな
「じゃ、遼と美波んとこに行かなきゃな」
北野が言った
う、、、、
そっか、、、
海辺に戻るのか
そしたら
また二人を見なきゃいけない、、、
もうやだ、、、
そして、私たちは遼ちゃんと美波ちゃんの所へ向かった
すると、二人はジュースを飲んでいた
はあ、、、
よかった、、、
また二人が恋人っぽいことしてたら
さらにショック受けてたよ、
でも、、、
不安で不安で
遼ちゃんと目が合わせられない
そして私たちは着替えて、海を出た
それから電車でみんなと別れた
でも、私と遼ちゃんの家は隣同士だから
電車で二人っきりになった
気まずい
いつもだったら遼ちゃんと二人っきりになれて喜んでただろうけど
今日は目も合わせにくい
だからなかなか話しかけられない
結局私と遼ちゃんは電車で一言も話さなかった
私たちは電車を降りると家へ向かった
「優花、、、」
遼ちゃんがささやいた
聞こえないふりしよう、、、
今は
さすがに
遼ちゃんと話す勇気がない
ちょっとでも話したら
きっと悲しくて泣いちゃうから
「優花!
こっち向けよ!」
グイ
遼ちゃんは私の肩に手を置き、
自分の方へ私を回転させた
その反動で私は遼ちゃんの胸に頭を埋めてしまった
わっ、、、
まずい、、、
私はとっさに後退りした
「ご、めん」
私は下を向いてつぶやいた
やだ、、、
私、、、
泣きそう、、、