道化師の宴
「っ…あっ…うぅ…」僕は激痛に耐え切れずその場に崩れ落ちた

「お前がいると俺がこの屋敷から出られないんだよ…」悠吾の目つきは明らかにおかしくなっていた

「なんで…悠吾…おかしいよっ」
僕は悲痛な叫びをあげた

その訴えさえも今の悠吾には届かないらしい

「うるさいなあ…虫螻がよくここまで生きてこられたものだよ」
悠吾は明らかに違う人のようになっている

「お願いだからさ…死んで?」
悠吾のその一言で僕の中の何かが崩壊した

「さっきから…僕の人権を侵害するなっ!」僕の拳は悠吾の左頬を殴っていた

「何やってるんだ?2人とも」
突然聞こえてきた声に僕と悠吾は振り返った
< 12 / 15 >

この作品をシェア

pagetop