道化師の宴
「下へ降りて救急車を!」
僕はすぐさま玄関に足を運んだ

ガチャガチャッ…ガン!ガンッ!

「嘘だろ…開かない…」
悠吾が後ろから追いついてきた

「何やってんだ!こんなのお前の護身用ナイフで壊せばいいだろ!」

それもそうかと思い懐からナイフを取り出した

ガンッ!バキッ!ボキッ…

「なんだと…嘘だろッ!?」

ナイフは粉々に砕け散った

「ここ木造だぞ!?」悠吾は声を張り上げる

「真司っ!聞こえるか!」

微かに返事が聞こえた

「とりあえず今は真司との合流が先だ」

僕達は玄関を後にし階段への通路に急いだ

だが、階段の手前のキッチンから物音が聞こえた

―――カシャン…カシャン…

何が起こっているのだろうか

僕と悠吾は顔を見合わせた
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