道化師の宴
キッチンは何も起こっていなかった

「どういうことだ?ちょっとこの屋敷から出ようぜ…」悠吾はビビっているようだ

「でもさっき鍵が開かなかったじゃないか!」僕は冷えた体を摩った

「やってみなきゃわかんないだろ!」

悠吾が怒鳴ったそのときだった

ヒュンッ

「うあっ…ああっ…」
悠吾の右足首にナイフが突き刺さった

「氷雨…お前この野郎っ!」
僕の護身用ナイフだと思っているらしい

悠吾は足を引きずりながら僕に馬乗りになってきた

「苦しい…やめてくれっ!」
僕の首を絞め続ける悠吾は我に帰ったように後ろを振り向いた

そこには道化師の姿をした少年がいた
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