道化師の宴
「悠吾っ!逃げるぞ!」
僕は直感的に思った―――

逃げた方がいい!

「まったく!しょうがないな!」

僕は足を引きずる悠吾を背中に乗せ、一目散に走った

こういうときだけサッカーのトレーニングをしておいてよかったと思う

「はあっ…あいつ…キッチンからは出られないらしいな」

僕は息を切らしながらいう

だとしたら…あの高さから落ちた美咲は別の…

「考えるのはよそう…」僕は頭を振った

悠吾は僕のことを心配しているように顔を覗き込む

「ところで…真司はどこだろう」

僕たちは上の階を目指して階段をかけ登った
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