恋がしたい。
「ヒメちゃんの家、すぐ近くだからリョータ送ってってあげてよ」
マスターがいらない気を遣ったせーで、リョータくんはあたしを送るハメになった。
うわ…気まず…
もう立派な成人なのにさ!
年下に送ってもらうなんて…
恥ずかし…
なんて考える、初対面のリョータくんとの帰り道。
「リョータくん、本当にごめんね!!」
「いいですよ!女の子の独り歩きは危ないですから…それに結構飲んでるでしょ?」
まぁ〜お優しいこと。
「あ、あたしのアパート、すぐそこだから」
「えっ、一人暮らしなんですか?」
「そうだよ〜!お兄ちゃんが結婚したから、実家追い出されちゃったの」
「そうなんだ、寂しくないですか?」
「…別に…」
今までは…コウちゃんがいたからね…。