来い恋
四宮さんとは京都出張以来会っていない。
でも彼女にはたくさんの嘘をついてきた。
ばれないようにと付いた嘘だけど・・・
やっぱりあまり気分のいいものではないって思ってた。
じゃあ、自分から四宮さんに
お話があります・・・・なんて呼びだすほどの勇気もないし
そんなことができるなら最初から嘘なんか付いてなかった。
だから何か聞かれたら本当の事を話そうと決めて
さっき亮輔さんに話をしたのだけれど・・・・

私は箸を置くと亮輔さんに
「何か聞かれたら・・・ですからそう心配しないでください」
そう言って腰を上げ食べた物を片付けると
急いで支度をし亮輔さんより早めに出勤した。


**********************
いつものように私は、みんなが来る前に事務所で
机を拭いたり、榊の水かえなどの雑務をこなしていた。

次長の机を拭いていると
誰かの気配を感じ振り向いた。
そこには意外な人が立っていた。
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