来い恋
サラサラの髪が夕日に映えキラキラしてて、
スポーツで流す汗すらもきれいなものに見えてくる。
はにかんだ笑顔がまぶしくて私の鼓動が
相手にわかっちゃうんじゃないかってほどドキドキしてる・・・・


って事は一度もなく、

実際のところはサラサラとは程遠く思いっきり
黒髪短髪でキラキラというよりも
校則が厳しいので黒々している。
スポーツで流す汗はやっぱり汗なのできれいと感じることもなく
はにかんだ笑顔と遭遇すらしてない。
しかも男子やさしくないし!

気になる子にうまく気持ちを伝えられなくて
思いとは反対の事を言ってしまう。
といったマンガにありがちな事も実際に無いということも知った。
男子は思っていることの反対の事を言っちゃうのではなく
思ってることを相手が傷つこうが平気で言う。
私も良く経験したものだった。


こんなにも残念な小中学生活を送っていたのにもかかわらず、
諦めの悪い私は
「きっと高校生になったら本当の恋が始められるはずよ。
中学男子なんでガキんちょよ」
と思うことにしていたがやはり現実は私に厳しかった。
いや、厳しいのではなく私の頭の中が常にお花畑状態だったんだと
気づいたのが遅すぎただけなのだ。
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