来い恋
「着いたよ」
着いた場所は大きな公園だった。
高台ににあり、敷地もかなり広い。
テニスコートやゴーカート、パターゴルフもでき
休日ともなればきっと家族連れでにぎわうのだろう。
車は展望台の前に停めた、公園もさることながら街の方まで見渡せる事ができ
私たちの他にもちらほらと人がおり、夜景を楽しんでいたりウォーキングをしてる人がいた。
亮輔さんは後部座席から紙袋を取りベンチに座った。

「すごく素敵なところですね。星もたくさん出てて・・・綺麗です。」
「気に行ってもらえてよかったよ。とりあえず座っったら?」
景色が素敵だったので座ることも忘れていた。
「は・・・はい」
バッグ1個分ほどあけて隣に座ると苦笑いされた。
「今日はゆっくり君と話がしたかったんだ。
昨日は落ち着いて話せるような感じじゃなかったしね。
・・・俺か君の部屋で話ししてもよかったんだけどね・・・」

含み笑いをした。
部屋とか絶対無理。
今日の選択に感謝です。
亮輔さんは紙袋からおにぎりとかサンドイッチを取り出してバッグ1個分の私との隙間に置いた。
どれでも好きなのを食べてと言われ、私は鶏ごぼうのおにぎりを選んで食べた。
さすが、デパ地下のおにぎり、鶏肉にもしっかり味がしみ込んでて
牛蒡(ごぼう)との相性もばっちりの絶妙なおいしさ。
「いい食べっぷり。」
その一言で自分が物も言わず食べている事に気がついた。
「ごめんなさい!・・・あまりにおいしくって・・さすがデパ地下ですね」
どんないい訳だ。
「でしょ。これ全部おれのお勧めだから、気に入っていただけて光栄です」



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