来い恋
ここは話を変えなくては・・・
「そ・・そういえば四宮さん大丈夫でした?」
「大丈夫だったよ。単純な子だったしね・・・・でも」
「でも?」
「家が凄く近い」
「えええええ!!」
「俺はなんとか切り抜けれるけど問題は・・・・芽衣。君だ」
名探偵じゃあるまいし君だ!はやめて。そんなこと言ってる余裕ないです。
「近いってどのくらいですか?」
「うーん。うちの一本奥の道にある家でセレブっぽい感じの家」
????なんでそんなに詳しいんだ?
「何でそこまで詳しく話せるのかな?」
「送ってやったから」
送ってやったって?あの後どういう流れでそうなったの?
私なんか私なんか重いい買い物袋を抱えて歩いて帰って来たのに。
「なんで?おくったのかな?」
「いつまた遭遇するかわからないからさー家の場所確認のためだって」
この人はまったくわかっちゃいない。
家を知るためにというのは大切なことだよ。
だけど相手はあの四宮さんだよ。
課長の車で送ってもらった~~って言うんだったらまだいいが
凄くデフォルメされたらどうする?
課長とドライブしちゃったーってあの人なら言いかねない。
私は嫌みを込めて
「明日えらいことになっちゃうかもですよー課長?」
って言ってやった。
「へ?なんで?」
「明日は気合いを入れて出社してください」
事の重大さに全く気が付いていないのか、それとも知っててわざと
やったのかは分からないが
明日はギャラリーに徹しようと心に決めた私だった。


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