来い恋
「ごめん。なんか私ばかりいい思いしてるような気がして・・・」
「ばーか。芽衣のうれしい顔や楽しい顔がみたいし、自分も楽しみたいから
やってるんだ。逆にそんな顔される方が寂しいよ。だから笑顔な」
「うん。」
そうだよね。2人で楽しむために来てるんだから
ここで変な顔はだめだよね。
「じゃあー。今日は思いっきり楽しむので覚悟してくださいね!」
「了解。でも体力だけは残しておいてよ。」
ん?体力?何のことかと首をかしげると、亮輔さんの口角が上がる。
「このベッドも有効活用しないともったいない。そのための体力・・」
亮輔さんの言ってる意味が分かり顔が真っ赤になる
何考えてるのよ!
そうだこの人はそういう人だった。
夢の国に来ていることですっかり忘れていた
「オヤジっぽい発言はだめ!ここは夢の国なんだからね」
プンと口を尖らせたが、あまり効果はなく
「オヤジで結構。さーおじさんは夜に備えて1時間だけ仮眠とりますか」
大きな欠伸(あくび)をすると、おやすみといって
横を向いて寝てしまった。

私はその背中に、ありがとう。おやすみなさいといってベッドから立ち上がり
亮輔さんが起きるまで夢の国でまわるルートを考えていたのだった。
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