ひつじとライオン
女は面倒くさい。side怜央
「おはよーん、怜央(れお)」
「おはよ」
席に着くや否や、隣の席でもある悟が「昨日さぁ電話あって」と口を開き、ミホの名前を出した。
「本当に一緒にいたのかって、もーしつこいのよあの子」
「またか」
「女は一緒じゃなかったかーとか」
「……」
「あんまり誘わないでーとか」
寝不足……、と悟は机に突っ伏す。
「ほんと、まじでごめん」
「んーん、怜央が謝ることじゃないし」
悟には本当に申し訳ない。
しかし、わかってはいるけど、ほとほと嫌気がさす。