ひつじとライオン
一つ下のミホは中学の後輩だった。
とは言っても当時、俺はアイツのことなんて知らなかった。
俺は卒業し高校へ。
悟とバカなことをしながら過ごす、平和な日々。
それが2年にあがって、高校生になったミホに通学途中で遭遇。
告白され今に至る。
付き合って半年とちょっと。
最初は普通の子だった。
ちょっとネガティブだなー、不安がりだなー、と気にかけてはいたけど、害はないし、「辛いよ」と泣くミホの話をひたすら聞いてやっていた。
変化が訪れ始めたのは二ヶ月程前か。
俺が遊びに行くことが不安だと泣くようになった。
自分も連れていけと言い出すようになった。
正直、嫌だった。
別にわざわざ紹介したいとも思わないし、自分の居場所に入れるのがダルかった。
だけどコイツは自身の学校をサボり、俺の高校前で待ち伏せ。
そこまでされては紹介をせざるを得ない。