ひつじとライオン
「危ないでしょーが!」
「だって、男子だし、遅くまで外いるかもしんないじゃん」
「そうだとしてもここを通るとは限らないでしょ!」
「だってそれ以外会える方法ないんだもん」
額を擦りながら唇を尖らせるあたしに、麻友は大きなため息をついて腕を組む。
「……まさかと思うけどさ」
「うん」
「一昨日も待ってた?」
「え?」
「あれ3日前だったよね、確か」
「うん、待ってた」
こくりと頷けばまたも出てくるため息。
「何で言わないの?付き合うのに」
「だって一昨日は麻友急いで帰ったし」
「昨日は?今日は」
「悪いなぁ、と」
「もー」