*総PV2億突破御礼*完
タイムリミット
―小春Side―
防音設備の整った長方形の部屋に流れる音楽。
体が自然乗りやすい曲調で足でリズムをとる。
壁一面の鏡に映るのは、未来へのチャンスを掴もうとしている同年代の子たち。
ここは、繁華街に比較的近い場所にあるダンススクール。
でもただのダンススクールじゃなくて。
芸能界という華やかな業界に入りたい子たちが集まっている場所。
全員が事務所に所属しているわけではなく、事務所のオーディションを受けて合格し所属するためにみんな来ているのだ。
数人は例外で、事務所に入っている子たちもいるけどね。
それぞれの練習着に身を包み、鏡に映る自分の姿を見ながら踊っている。
キュッキュと靴と床がこすれる音があちこちから耳に届く。
教室の後方の隅でその光景を見ているあたし。
舞川 小春。
今年の高校卒業を機に上京し、大学に通いながら業界に入るためのレッスンを積んでいるところ。
今は梅雨入り前の6月末。
「みんな気合入ってんねー」
「そりゃそうでしょ、もう間近なんだから」
「そうだよねー」
そんな会話が聞こえて、あたしはふと隣にいる女の子たちを見た。
防音設備の整った長方形の部屋に流れる音楽。
体が自然乗りやすい曲調で足でリズムをとる。
壁一面の鏡に映るのは、未来へのチャンスを掴もうとしている同年代の子たち。
ここは、繁華街に比較的近い場所にあるダンススクール。
でもただのダンススクールじゃなくて。
芸能界という華やかな業界に入りたい子たちが集まっている場所。
全員が事務所に所属しているわけではなく、事務所のオーディションを受けて合格し所属するためにみんな来ているのだ。
数人は例外で、事務所に入っている子たちもいるけどね。
それぞれの練習着に身を包み、鏡に映る自分の姿を見ながら踊っている。
キュッキュと靴と床がこすれる音があちこちから耳に届く。
教室の後方の隅でその光景を見ているあたし。
舞川 小春。
今年の高校卒業を機に上京し、大学に通いながら業界に入るためのレッスンを積んでいるところ。
今は梅雨入り前の6月末。
「みんな気合入ってんねー」
「そりゃそうでしょ、もう間近なんだから」
「そうだよねー」
そんな会話が聞こえて、あたしはふと隣にいる女の子たちを見た。
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