*総PV2億突破御礼*完
スパイスの効いたカレーは、匂いだけで食欲をそそる。
おいしそー! お腹空いたぁ~早く食べちゃお。
スプーンで一口すくって口に運んだ。
「小春、好きな人でもできた?」
「ぶほっ!?」
口に含んでいたカレーを盛大に吹き出してしまう。
咀嚼していたカレーたちが気管に入り込み、むせ込んだ。
「ゴホッゴホッ……な、なに、急に!」
胸を抑えて咳嗽を数回くり返し、コップに注いでいた水を飲むと少し落ち着いた。
「声大きい、そして汚い」
向かいの席に座っているなっちゃんが、冷ややかな目であたしを見る。
そう指摘されて、自分たちのいる場所が学食だと思いだす。
慌てて周囲に目を向けると、数人の女の子たちがあたしを見ていた。