*総PV2億突破御礼*完
あの、黒髪のウェイターさん。
未だに一言も交わしたことがないんだけどね。
近くを通ることもないから、まだネームプレートを見ていなくて。
彼の名前を周囲の人が呼ぶところも聞いたことがないから、名字さえわからない状態だけど。
あたしの最近の楽しみは、彼を見に行くことだ。
「あ、その顔よ、その顔!」
自分の考えにトリップしていたところを、なっちゃんに引き戻される。
「へ?」
「その、幸せそうなポワーンって顔を最近ずっとしてんの! 絶対気になる人できたんでしょ」
ビシッと人差し指であたしの鼻先を指差して詰め寄って来た。
気になる人。
なのかな……?
なっちゃんが言うには、あたしの表情はただの嬉しい出来事があったって顔じゃないらしい。
確かに、今は彼を見に行く楽しみがあるからダンスのレッスンも頑張れる。
体力的にもキツイ掛け持ちのバイトだって何とか行けてるようなもんだし。
なっちゃんなら……話してみてもいいかな。
「なっちゃん、あのね……」
「ん?」
あたしはそう切り出して、彼女へカフェでのことを話した。
未だに一言も交わしたことがないんだけどね。
近くを通ることもないから、まだネームプレートを見ていなくて。
彼の名前を周囲の人が呼ぶところも聞いたことがないから、名字さえわからない状態だけど。
あたしの最近の楽しみは、彼を見に行くことだ。
「あ、その顔よ、その顔!」
自分の考えにトリップしていたところを、なっちゃんに引き戻される。
「へ?」
「その、幸せそうなポワーンって顔を最近ずっとしてんの! 絶対気になる人できたんでしょ」
ビシッと人差し指であたしの鼻先を指差して詰め寄って来た。
気になる人。
なのかな……?
なっちゃんが言うには、あたしの表情はただの嬉しい出来事があったって顔じゃないらしい。
確かに、今は彼を見に行く楽しみがあるからダンスのレッスンも頑張れる。
体力的にもキツイ掛け持ちのバイトだって何とか行けてるようなもんだし。
なっちゃんなら……話してみてもいいかな。
「なっちゃん、あのね……」
「ん?」
あたしはそう切り出して、彼女へカフェでのことを話した。