*総PV2億突破御礼*完
え、わ、笑った! 高瀬さんが笑った!!
「そんなに肯定しなくても……ククッ……」
そう言いながら笑う彼に、胸の高まりはハンパない。
斉藤さんにはじめて話しかけられた時と比べものにならないくらいだ。
いくら深呼吸したって、無理そう。
ドキドキが止まらないよ。
あんなに遠かった彼が、今は自分の目の前で笑っていることが信じられない。
ウソみたい。
だって、いっつも仏頂面だったのに。
レアだよ、レアすぎる。
カメラで……いや、動画で保存したいくらいだ。
うわっ、あたし気持ち悪い。
自分の変態要素のある発想にちょっと凹んだけど、これはチャンスだ。
あたしから離しかけてみよう。
「だって、茅那ちゃんですよ? 可愛いし、唄うまいし、性格よさそうだし、最高の女の子じゃないですか?」
そう言うと。
「へぇ~最高の女ねぇ……」
高瀬さんは興味なさそうな表情で、あたしが持っている雑誌を覗きこむ。
そんな仕草でさえ、かっこよくてたまらない。
心臓が持たないよ。