*総PV2億突破御礼*完
金髪美女とショートケーキ
いつも優しい鐘の音を奏でる扉だけど、今日は違う。
奥まで見渡せる透明のガラス扉を力任せに引く。
ガシャンガシャンと、あたしの入店を知らせる音が響き、店内にいたウェイターさんたちが何事かと不思議そうな顔でこちらを見た。
「あれ、小春ちゃん? いらっしゃい」
最近、よく話すようになった斉藤さんが出迎えてくれる。
「こ、こんに、ちはっ……」
自宅から走ってきたあたしは息も絶え絶えに返した。
全力疾走なんて、いつぶりかってくらいだ。
走ったからか喉がヒューヒューと鳴る。
胸に手を当てて深呼吸をくり返し、呼吸が落ち着いたところで店内を改めて見渡した。
「誰か探してるの?」
キョロキョロとしているからか、斉藤さんが問いかけてくる。
「あ、あの……今日、高瀬さんっていますか?」
見たところ彼の姿を確認できないので、目の前にいる斉藤さんへ返した。
「あぁ、高瀬ね。今日いるよ。呼ぼうか?」
彼の返事にコクリと小さく頷くと、斉藤さんはカフェの奥へと戻って行く。
右手に握りしめた一枚のプリントをもう一度見直した。
奥まで見渡せる透明のガラス扉を力任せに引く。
ガシャンガシャンと、あたしの入店を知らせる音が響き、店内にいたウェイターさんたちが何事かと不思議そうな顔でこちらを見た。
「あれ、小春ちゃん? いらっしゃい」
最近、よく話すようになった斉藤さんが出迎えてくれる。
「こ、こんに、ちはっ……」
自宅から走ってきたあたしは息も絶え絶えに返した。
全力疾走なんて、いつぶりかってくらいだ。
走ったからか喉がヒューヒューと鳴る。
胸に手を当てて深呼吸をくり返し、呼吸が落ち着いたところで店内を改めて見渡した。
「誰か探してるの?」
キョロキョロとしているからか、斉藤さんが問いかけてくる。
「あ、あの……今日、高瀬さんっていますか?」
見たところ彼の姿を確認できないので、目の前にいる斉藤さんへ返した。
「あぁ、高瀬ね。今日いるよ。呼ぼうか?」
彼の返事にコクリと小さく頷くと、斉藤さんはカフェの奥へと戻って行く。
右手に握りしめた一枚のプリントをもう一度見直した。