*総PV2億突破御礼*完
「そんなに不安なら……家まで行こうか?」
なっちゃんから思わぬ提案。
「え?」
「だって、ひとりで封筒開けるのが怖いんでしょ? 一人で見たいって気持ちもあるかもしれないけど、小春が望むなら一緒に行くよ?」
そう言って、あたしに向かって優しく微笑む彼女。
結果はひとりで見たい気もするけども。
ダメだった時……誰かに一緒にいてほしいかもしれない。
このオーディションのことは、なっちゃんと高瀬さんにしか話してない。
実家の両親や祖父母にも話してないし……。
「なっちゃん、いいの?」
「なに言ってんの、友だちでしょ」
私用なのに本当に付き合ってくれるのか確認すると、彼女は快諾してくれて。
あたしたちふたりは、大学を出て自宅のアパートへと向かった。