*総PV2億突破御礼*完



いつかのようにバックと書類を握りしめて、パンプスを履くと家を飛び出す。



「慌てすぎてケガしないでよ」

「うんっ! 行ってくるね」


なっちゃんの忠告を背に受けながら、あたしはアパートの階段を軽快に駆け降りた。

高さはそれほどないが、ヒールのあるパンプスでアスファルトを蹴って走る。



書類のことを思い出すと嬉しさがこみあげてきて、顔は緩みっぱなし。

すれ違う人に変な目で見られちゃったりしたけども、そんな些細なことはどうでもいいと思えた。




それほど喜びの方が大きかったんだ―――……。



< 70 / 81 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop