*総PV2億突破御礼*完
「小春、自分の夢のために頑張ったのもあるけど、高瀬さんの前に自信を持って立ちたいからオーディションに力入れてたよね?」
彼女の話にコクリと頷く。
それは、そうなんだ。
彼の近くには……あの金髪の美女がいる。
彼女のようなオーラはないし、美貌も勝てっこない。
でも、オーディションに合格して夢に近づいたら、自分に自身が持てるかもしれないんだ。
だから、がんばったの。
「だったら、合格したこと今すぐに報告に行きなさいよ。今の小春、とってもいい顔してるから」
ニッコリと笑って話す彼女に、「そうかな?」と確認する。
すると、あたしに自信をつけてくれるように再度微笑んでくれた。
「行ってきなよ、高瀬さんのとこ」
彼女の言葉に背を押されて、あたしは家を出たんだ。