*総PV2億突破御礼*完
最寄駅に着いてホームにやって来た電車に乗り、カフェを目指す。
繁華街のある駅で降りて、人の多い道を潜り抜けながら静かな路地へと向かった。
カフェの近くまで来ると、やっぱり静かで繁華街の大通りよりは緑も多い気がする。
田舎の山や海と比べたら都会的なんだけども。
落ち着く通りではある。
息を整えながらカフェの入り口までやってきて、透明なガラス戸を開けた。
いつも聞いていた鐘の音を聞くと、2週間ぶりだからか懐かしく感じる。
「いらっしゃいませ~。小春ちゃんじゃん」
今日もシフトに入っていたのか爽やかに笑う斉藤さんが出迎えてくれた。
「こんにちは」
会釈をして店内をひと通り見渡す。
高瀬さん、いるかな?
黒髪でスラリと背が高くて、ウェイター姿が似合う彼。
スタッフさんの中でも目立つから、すぐにわかると思ったのだけど。
店内に彼の姿はなかった。