春
『なんやねんうっとおしい』
『そんなん言わんと、なぁ。せっかくひさしぶりに会えてんからぁ』
懐かしいとまでは行かないけれど、聞き覚えのある後者の声。
「どしたの?あおいん?」
「ねぇ、マコちゃん、あれって…」
「んー?あ、健二くんだっけー?」
「そう、そうだけど、その向かい側にいるのって…」
「えー?あ!!!ぽっと出とか言われてる、『Y』だー!こんなところで会えるなんて!!!」
そう。
事件とは。
ちょっと前にあたしが大ファンになった。
Y
本名、年齢、顔、身長、全て非公開の謎のアイドルだ。
いつも必ず毎日どんなときでもサングラスは欠かさない。
それも真っ黒のイカツイサングラス。
今は夏だというのに、帽子とマスクをして不審者のような格好をしたY。
だけど、特注品らしいサングラスをかけていたので、すぐに分かった。
何度か握手をしたこともある。
覚えてくれているかは分からない。
だけど、こんなチャンス2度とない。
「マコちゃん、行くよ!」
握手を求めてYの元へ。
『そんなん言わんと、なぁ。せっかくひさしぶりに会えてんからぁ』
懐かしいとまでは行かないけれど、聞き覚えのある後者の声。
「どしたの?あおいん?」
「ねぇ、マコちゃん、あれって…」
「んー?あ、健二くんだっけー?」
「そう、そうだけど、その向かい側にいるのって…」
「えー?あ!!!ぽっと出とか言われてる、『Y』だー!こんなところで会えるなんて!!!」
そう。
事件とは。
ちょっと前にあたしが大ファンになった。
Y
本名、年齢、顔、身長、全て非公開の謎のアイドルだ。
いつも必ず毎日どんなときでもサングラスは欠かさない。
それも真っ黒のイカツイサングラス。
今は夏だというのに、帽子とマスクをして不審者のような格好をしたY。
だけど、特注品らしいサングラスをかけていたので、すぐに分かった。
何度か握手をしたこともある。
覚えてくれているかは分からない。
だけど、こんなチャンス2度とない。
「マコちゃん、行くよ!」
握手を求めてYの元へ。