春
「ねぇマコちゃん」
「んー?」
「光、どうしてるかな」
「グレちゃってるんじゃない?」
「ちょっと、やめてよ」
「だって年頃の子だよー?どうなるか分かったもんじゃないよー」
「そうだけど…」
優輝さんも電話に出てくれないし。
メールも返してくれない。
いつの間にかSNSもやめてた。
完全に取り残されたなぁ。
「あ、ここだよ!おいしいソーキそば!」
突然指を指したマコちゃん。
その先にはこじんまりとしたそば屋さん。
今回の旅行のプランは全部、マコちゃんが考えてくれた。
だからか、まるで地元人なくらい詳しい。