春
疑問を抱えながらSNSを閉じようとすると、メールが来た。
光からだ。
なんだろう?
メールの内容を見たあたしは、硬直した。
ーー足跡ついとるで^ ^
その文章と共にスクリーンショットが来た。
そうだ…忘れてた…。
あのSNSがアップデートされて新しくなってから、ログインした状態で誰かのページに訪問すると足跡が付いてしまうようになったことを…。
今までそんな機能なかったからうっかり…。
光が送ってきたスクリーンショットには確かにあたしのアカウントがうつっている。
どう返信すべきか…。
こういうときは、文章じゃなくて言葉、電話で謝った方がいいよね…。
プルルル…
深呼吸をして今日登録したばかりの光の番号に電話をかける。
何度か呼び出した後、電話口から笑い声が聞こえて来た。
『ふふ、葵、忘れとったんか笑
足跡機能。ふふ…』
笑うのを我慢しているかのような笑い方に、バカにしたような言い方。
「わ、忘れてなんかないよ!勝手に見たこと怒ってると思って…」
『そんなことで怒らんけど笑
おもろい笑
はははっ』
堪えきれなくなったように大声で笑い出した光。
「なにがそんなに面白いの!?」
『葵マヌケや!うははっ』
「忘れてないって!」
『素直になりぃや。ふっ…ふふ…』
「んもう!笑わないで!」
『悪ぃ悪ぃ笑
別に怒ってへんからな。
短気ちゃうから!
あ、せや、肉じゃがむっちゃうまかったで!
ありがとうって伝えといて!
明日直接言うけど』
「うん、分かった。
明日からはどうするの?」
『んー。外食とか贅沢はできんから、コンビニ弁当?』
「それなら明日はあたしが作ってあげるよ!」
『えぇ?葵料理できんの?』
「なっ!ちょっとひどい!簡単なものくらいはできるよ!」
『冗談やて。
ほんならさ?こっち来て教えてぇな』
えっ!?
家に来いって言ってるの?
「や…それは…」
『なんや、やっぱ影武者使う気やったんか?』
「ち、違う!」
そうじゃなくて…。
『べっつになんもせぇへんって。まじめに料理教わるだけやんか』
なんだ、分かってたんじゃん。
「じゃあ、いいよ」
『うっしゃ』
こうして明日、急遽光の家で簡単な料理を教えることになった。
16時に下で待ち合わせて、スーパーへ一緒に行き材料を買う。
そしてそのまま光の家で料理。
そこであたしも一緒に食べる。
と、こういう流れで決まった。
ついでにあたしのアカウントを友達登録してくれたから、あたしもした。
改めて友達になれた気がして、なんだか嬉しかったのはあたしだけの秘密。
光からだ。
なんだろう?
メールの内容を見たあたしは、硬直した。
ーー足跡ついとるで^ ^
その文章と共にスクリーンショットが来た。
そうだ…忘れてた…。
あのSNSがアップデートされて新しくなってから、ログインした状態で誰かのページに訪問すると足跡が付いてしまうようになったことを…。
今までそんな機能なかったからうっかり…。
光が送ってきたスクリーンショットには確かにあたしのアカウントがうつっている。
どう返信すべきか…。
こういうときは、文章じゃなくて言葉、電話で謝った方がいいよね…。
プルルル…
深呼吸をして今日登録したばかりの光の番号に電話をかける。
何度か呼び出した後、電話口から笑い声が聞こえて来た。
『ふふ、葵、忘れとったんか笑
足跡機能。ふふ…』
笑うのを我慢しているかのような笑い方に、バカにしたような言い方。
「わ、忘れてなんかないよ!勝手に見たこと怒ってると思って…」
『そんなことで怒らんけど笑
おもろい笑
はははっ』
堪えきれなくなったように大声で笑い出した光。
「なにがそんなに面白いの!?」
『葵マヌケや!うははっ』
「忘れてないって!」
『素直になりぃや。ふっ…ふふ…』
「んもう!笑わないで!」
『悪ぃ悪ぃ笑
別に怒ってへんからな。
短気ちゃうから!
あ、せや、肉じゃがむっちゃうまかったで!
ありがとうって伝えといて!
明日直接言うけど』
「うん、分かった。
明日からはどうするの?」
『んー。外食とか贅沢はできんから、コンビニ弁当?』
「それなら明日はあたしが作ってあげるよ!」
『えぇ?葵料理できんの?』
「なっ!ちょっとひどい!簡単なものくらいはできるよ!」
『冗談やて。
ほんならさ?こっち来て教えてぇな』
えっ!?
家に来いって言ってるの?
「や…それは…」
『なんや、やっぱ影武者使う気やったんか?』
「ち、違う!」
そうじゃなくて…。
『べっつになんもせぇへんって。まじめに料理教わるだけやんか』
なんだ、分かってたんじゃん。
「じゃあ、いいよ」
『うっしゃ』
こうして明日、急遽光の家で簡単な料理を教えることになった。
16時に下で待ち合わせて、スーパーへ一緒に行き材料を買う。
そしてそのまま光の家で料理。
そこであたしも一緒に食べる。
と、こういう流れで決まった。
ついでにあたしのアカウントを友達登録してくれたから、あたしもした。
改めて友達になれた気がして、なんだか嬉しかったのはあたしだけの秘密。