メガネはずしちゃダメ!
芹沢の問いはあたしが一番触れられたくないところに、

ストレートに突き刺さる。

「…………」

何も動かず黙る。

詰め寄るように一歩あたしに近づいてくる。

それを避けるように一歩後ずさりするあたし。

それを繰り返すと、すぐに机の縁にあたしの太股が触れる。

これ以上後ずさることができないあたしを見て、

怪しい微笑みをしている芹沢に気づくことのできないあたしは、

なかなかのバカなのかも知れない。

あたしを追い詰めた芹沢が次に口にした言葉は

「何?雷が怖いの?それとも暗いところ?」

その言葉に反応してしまうあたし。

沈黙の中、
芹沢の余裕そうな様子と違いあたしは汗がダラダラになっている。
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