浅葱色に射す一筋の光
   



   芹沢「…笑え…じゃじゃ馬…」


   翔「…楽しんで頂けましたか?」


    芹沢「あぁ…楽しかった」


翔「…ありがとうございま…あ…」ポト


    芹沢の上にカツラが落ちた   




全員「………………………………」




   左之「…もぅ良いよ…翔」


   平助「…もぅ飽きたよ…」


翔「…一度も狙ってないんですけど…」


芹沢「ふっ!」カツラを女将さんに渡し、
立ち上がった…


土方「…カツラ無いと…お前…悲惨だぞ…」


 総司「……尼さんみたいですよ」クスッ


  左之「はぁ~~~~~~~~……」


  門までカツラのない悲惨な格好でお見送りし


  翔も着替えて屯所に戻った…


  また呑み直しているので梅さんとおつまみを作っていた…


  翔「ねぇ…梅ねぇ…芹沢さんのいない人生って…考えられる? 私…土方と恋仲なの。どんどん好きになってって…武士なのに…死んで欲しくない…って思う…」


  梅「…あん人が死ぬ時はうちの死ぬ時や。 うちは…あん人無しでは生きていけんわぁ」


   翔「…………梅ねぇ…………」


   梅「………戻るで?」


  翔「…今日だけ…一緒に寝てくれない?」


  梅「…どぅしたん?」


  翔「…淋しくて…たまらない…」


梅「えぇよ?芹沢はんに言うてくるな」


  翔「……行かないで……」


 梅「…なんやの?  っっっ!!!」


   梅は八木邸に走り出した


 翔「行かないで!!!梅ねぇ!!!」


腕を掴むと梅は振り返り翔を抱き締めた


 梅「あんさんは…こっちにいてや…

     うち……ほんまに……

    優輝菜が好きやったで?」


  そう言い、八木邸に消えていった。


    私も必死に追い掛けた。


  八木邸の庭に着くと…平山さんの首が転がっていた。 体から少し離れた所に…



      っっっ!!!



芹沢の部屋に走ると…斬り合っていた…


芹沢「っっっ!!! お主等は戻れ!!」


  梅「いややぁ!!!あんさんと一緒に逝きたいんやっっっ!!!」


   芹沢の前に飛び出た梅……



  総司の突きが梅の胸を貫いた…



   芹沢「お梅っっっ!!!」
 
   
  


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