浅葱色に射す一筋の光



  
  翔「そうだ! 帰ったら蔵行かなきゃ」


  左之「……………………………………」


  新八「……………………………………」


  土方「……………………………………」


  総司「…すいません…彼等は粛清しました」

  翔「……………………………………は?」


  土方「お前が吉田稔麿に捕らわれていた時だ…悪い…」


   そっか…歴史通りって事か…。


  翔「……………………………………」


  何か…何だかんだ…敵だと思ってても好きだったんだなぁ~…やっぱりいないと思うと寂しい…

   翔「…あぁ、気持ちが良い…」


  全「はぁ~~~~~~~~???」


  左之「………………………………………」



     翔は左之の顔を見た。



  左之「……………俺が楠木を殺した時に言った言葉…………」


  土・総・新・平「っっっ!!!」


  土方「……歴史通りって事か………」


  翔「………何の為に…

    私は此処に来たんだろうね…………」


     自嘲気味に笑う翔。


  翔「………歴史を変えてやる~!

    なんて偉そうなこと言って…

    何も出来てないじゃんね…

   ふふ…私…また走って来ようっと」


  私はスッと立ち、ゼファーに向かって歩き出した。


  メットを被った瞬間…涙が止めどなく溢れて来た…


  山南さんも…平助も…総司も…源さんも…烝も…近藤さんも…左之も…



   土方も………………。 ヤダッッッ!



  誰が…私を此処に送ったんだ!!


  何で…私を此処に送ったんだ!! 


  現代での罰を此処で受けろってか?


  ふざけんな!!! だったら殺してくれれば良かったよ…あの時…死んでりゃ良かった…


  何で…何で…何で…何で…何で…何で…


 ぶつけようのない怒りをバイクで発散してたが…収まらない怒り…


  翔「わぁ~~~~ぁぁああ!!!」


  叫びながら走る…みんな…死ぬ…


   耐えられない…ざっけんな…


  翔「うぅ…こんな所に………

     一人にしないで…怖い…」



   涙で前が見えなくなったとき…



   崖から…飛んでみようかな…



   崖の方向を向いて一度止まり



       土方を見た… 



        ごめん…



  私…みんなの死を見届けられない…

   


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