浅葱色に射す一筋の光
カウントダウン




   池田屋事件まで…あと数日…


   本当に…江戸に帰るのだろうか…


  どっちに転んでも良いように、池田屋の方の準備も進めた……


  烝「…怪しい店を見つけました」


  土方「…で?」


  烝「 枡屋喜右衛門を名乗る古道具や馬具を扱う店に、長州のもんが度々訪れています。 捕縛すべきかと…」


  土方「分かった…明朝、御用改めに行くぞ。武田の隊と、原田の隊に行かせる。山崎は尚も見張ってくれ」


      烝「御意」


   頭を下げて部屋を出ていった。


  土方「翔…この情報は?」


  翔「この捕縛をきっかけに池田屋事件が勃発…どうするの?」


  土方「…取り敢えず捕縛して聴取」


  翔「……分かった……台所行ってくる…」


  翔が作り始めたのは…なんちゃってポカリ


    水に砂糖、塩、レモン


        ない……


    仕方ない…蜂蜜、塩、梅肉。


   青いミカンでも良かったんだけど…


   早急にたくさん作りたかったから…


   梅干しをすり潰して使うことにした。


   クエン酸  クエン酸っと…。


  まぁまぁかな…やっぱレモンには適わないな…  ま、ないよりはマシか。


  そう。総司が熱中症で倒れる説が大きいから…。


  取り敢えず…総司に飲ませてみよう…


     
      スパンッッッ!!!



   総司「(ビクッ!)…あのですね…」


  翔「ちょっと此、飲んでみて?」


  総司「……私に死ねと……?」


  翔「ムカツク…良いから飲め!!!」


  総司「……何で水が濁ってるんですか?」


  翔「梅干しだよ…口移しなら飲む?」


  総司「仕方ないですね~…」


     翔「歳に言うなよ?」


   総司に口移しで飲ませると…


  総司「…美味しいじゃないですか!」


     翔「…私を嘗めるな!」


  総司「…あの髪型にする人をですか?」


  翔「其れと此とは別!! とにかく…この竹筒に入れてあるポカリを少しずつ体に入れてね。暑い時に此飲むとフラついたり倒れたりしないから…他の皆にも作ったから配ってくる!」

  
  

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