浅葱色に射す一筋の光



  翔「っっっ!!! うぅ…う…あぁ…」


    嗚咽も我慢できなくなった


    麻呂は翔を強く抱きしめた


  麻呂「…お願いだから…泣かないで…」


  翔「麻呂も死ぬつもりなんだね…

    麻呂が…しようとしてることは…

    新選組の手柄になるだけだよ…」


  麻呂「……………………………………」


    更にキツく抱きしめる麻呂


 翔「新選組の大手柄なのに…全っ然喜べない」


  二人耳元で話してるから、みんなには聞こえてない…


  翔「私と麻呂が…普通に会って話せる世の中作れよ……長州が作り上げる未来を…

  麻呂も一緒に作れよ~うぅ…

  長州は…戦ってないで政治を何とかしろよ~…うぅ…」



  麻呂「……………………………………」



  翔「6月5日…麻呂がいたら…私が麻呂を殺すから…」


 麻呂「お前がいたら…今度こそ離さねぇ~。長州の姫にする…一緒に政治に携わろう…俺の嫁になれ…」


       ツツツーー


     首筋を唇で伝う麻呂………


 麻呂「俺が抱きたいのは優輝菜だけだよ」


   土方「はい!其処までだ!」


       グイ グイ

   リードを引っ張る幹部たち…


   麻呂「何…その酷い扱い…」


   土方「俺の犬に触れるな…」


 麻呂は一瞬土方を見てまたすぐ翔を見た


   麻呂「俺と来たら…実行しない…絶対…幸せにするから…俺の嫁になれ!!!」


  土方「悪いがうちの姫を其方に譲る気はない…」


  麻呂「お前に聞いてねぇよ!!!優輝菜…どうする…そっちにいたらお前は幸せにはなれない!!!俺と来い!!!一緒に日本を変えよう?」



   翔「……………………………………」



  麻呂「……優輝菜も知ってる筈だ…そっちにいたら…お前が死ぬことを…」


  左之「コイツは隊士なんだ…脱走は切腹」


  土方「……帰るぞ……話は済んだろ?」


   麻呂「優輝菜………おいで?」


     手を差し出す麻呂


     土方「……俺の女だ」


   麻呂「決めるのは優輝菜だよ」


   翔「……………………………………」


 土方は翔を担ぎ上げ…屯所の方へ歩き出した






  
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