浅葱色に射す一筋の光






   ギィーーーー  クサッ!


   汗の匂いと血の匂い…


  翔「おえぇ~~~~~~~!!!」


    枡屋 「何だ…貴様…」


    当然ながら警戒心丸出し…


  翔「…初めまして。吉田稔麿がいつもお世話になっております…」



    枡屋 「…お前が吉田の…」



 翔「碧野優輝菜と申します。痛かったね…」


 濡れた手拭いで傷を拭き、ポカリを飲ませた


  枡屋「敵の手当なんかするな!」


  翔「スミマセンね…私はこの時代の人間じゃないんで…敵は一人もいないんです…」


  枡屋喜「馬鹿げた事をぬかすな…」


  翔「 古高 俊太郎 文政12 年4月6日攘夷派の志士。諱は正順(まさより)。変名・ 湯浅喜右衛門。


文政12年、大津代官所の手代・古高 周蔵の子として誕生。母は公家の広橋家家来の 娘。近江国栗太郡古高村出身。


父・周蔵が山科毘沙門堂門跡に仕えたのに際 し京都へ移住。尊皇攘夷を唱える梅田雲浜に弟 子入りした。文久元年、京都河原 町四条上ル東で諸藩御用達・枡屋を継ぎ、枡屋喜 右衛門を名乗る。


宮部鼎蔵らと交流し、有栖川宮との間をつなぐなど長州間者の大元締として情報活動と武器調達にあたった。



6月下旬の強風の日を選んで御所に火を放ち佐幕派公卿の中川宮を幽閉し京都守護職の松平容保以下佐幕派 大名を殺害し、天皇を 長州へ連れ去る


    何か言いたいことは?」



 古高「何故…壬生狼に話さない?」


  翔「…私は…稔麿にも晋作にも…もちろんあなたにも死んで欲しくないから…」




    古高「変わった奴だ…」

  


  
  
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