浅葱色に射す一筋の光





    辿り着いたのは 長州藩邸



  門を叩き、必死に助けを呼ぶが…助けてくれる事は無かった…


  麻呂は門前に座り腹を出し、小刀を取り出した



    翔「辞めろっっっ!!!」


   
  
  麻呂「……今まで俺は何を信じてやってきたんだ……」


   翔は小刀を蹴り、弾き飛ばした


     ズガガガガンッッッ!!! 


 座っている麻呂の頭に回し蹴り炸裂!!!


  翔「生きろ!!生きて日本を統一させろ!私とも仲間になれるように…日本を変えろ!」


  私は生気を失っている麻呂に抱き付き尚も説得を続けた…


  翔「お前にしか出来ない事をしろよ…!

 今のお前は…私の尊敬する吉田稔麿じゃない!!

 私達、新選組は世を変える程の力はない!! でも…お前なら出来る…

   違うな…。お前にしかできない…

    逃げるのか…?桂小五郎は…

     逃げの小五郎と言うが…

   長州の人間は皆…逃げるのか?」


     麻呂「っっっ!!!」


  翔「麻呂にしかできない事がある…。後世に伝えて…アメリカを…ハワイを攻撃してはならない…と。日本は強い…護るために使う強さであって欲しい…そしたら…私のいた未来は…私は…病で死なずに済む…

  この話を伝え続けられるのは…

  麻呂だけ…お願い…私に…子供を…

      孫を抱かせて…………」


  麻呂「……………………………………

      俺にしか出来ない…?」


  優輝菜「150年先でも治せない病を…治せるのは…世界中でたった一人……

   麻呂だけ…私を救えるのは…

 麻呂しかいない…私を…助けて…よ……」


  麻呂「……………………………………」


  優輝菜「…死んだら…あの世でボコボコにしてやる!!! 私は池田屋に戻る…

 私を助けなかったら…私に出会ったことを

    後悔させてやるっっっ!!!」


 優輝菜「きっと会うのはこれで最期だから…この刀二つ貰うね…」

 
  麻呂の後頭部に左手を支えて、引き寄せ




       チュッ!!!   




   翔「……………………………………

        栄太郎…………………」  



     麻呂「っっっ!!!」


   翔は麻呂の額と額を合わせた


  翔「栄太郎…大好きだよ……………

 数日、私の面倒みてくれてありがとう。

    お前が触りまくった代償で

     ピストル買ったよ?

  この刀とピストルを麻呂だと思って…

    死ぬまで大事にする!!!


       バイバイ!!!」

  

       翔は駆け出した



  麻呂「優輝菜!!!お前の病は俺が治す!!!」



 翔は振り返らず、立ち止まらずに麻呂の刀を突き上げた。




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