浅葱色に射す一筋の光





  土方「で?今度はなんだ?」


  翔「あ…そうそう。少しデカイ戦がそろそろ始まるんだけど、そのゴタゴタで古高を逃がして…久坂 玄瑞を止めろ…と、古高に言ったよね?」


    土方「あぁ。言ってたな…」


  翔「さっき思ったんだけど…久坂 玄瑞が挙兵するような気がする………

  よく覚えてないんだ…そこいら辺…」


  土方「……………………………………」


  翔「禁門の変を止めろと言ったけど…

  古高は捕まってて身動きとれない…

     はて………どうしましょう………」


  土方「……………………………………

  救いようのない馬鹿だな…………」


   翔「……そんなに褒められても…」


 土方「褒めてねぇし、照れてんじゃねぇ」


  翔「………古高を逃がしても…久坂 玄瑞は止められないね」


  土方「……あぁ。無理だな…」


  翔「はぁ~~~~~~~~~~~~」


  土方「その溜め息は俺がつくべきだろ。物事…良く考えて行動しやがれ」


  翔「はい…」ガックリ肩を落とし凹む翔


  土方「まぁでも…お前はやることが多すぎる…全てを変えようとするなよ…」


       翔「…うん」


  土方「禁門の変とやらは…俺らも出るんだよな?」


       翔「うん」



  土方「お前は戦を放っぽり投げて

 古高を逃がしに行く訳じゃねぇよな~?」

        グリグリグリ



  翔「ふふふふふふふふふふふふ…

    ……………………………………

    まさかぁ~~~~~~~~!」



  土方「………………そのつもりだな?」


   翔の首を片手で締め上げる土方


  翔「ぐるじいぐるじい」土方の手をバシバシ叩くとすんなり離してくれた


  土方「新選組をまず一番に考えてくれ」


  翔「ゲホゲホ!! 江戸への…帰還は?」


  土方「ふっ!そんなん無しだ!池田屋で俺らは買われたんだ…命かけて戦うさ…」
  

  翔「ふ~~~~~~~~~ん…」


     土方「なんだ?」


  翔「嬉しいような…悲しいような…」


  土方「ふふ…そんな簡単に殺されるか!」


     翔「だね……………………」


   土方は私を抱き締め、呟いた


  土方「お前がいりゃ~新選組は潰れねぇよ…」


      翔「それはない」


  土方「お前が幹部を守れ…お前にしかできない仕事だ…」


 
      翔「頑張るよ」




 
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