浅葱色に射す一筋の光
コクコクと頷くと…ゼファに向かって歩き出した
翔「もぅ無理…」
翔はまたも吐いてしまった
土方「分かった…井戸行くぞ…総司ゼファ出しとけ」
井戸で口を濯ぎ、水を少し飲んだ。
土方「痩せたな…本当に悪かった…ゴキブリがあんなに沢山いるとは思わなくてな…」
翔「知らなかったの?」
土方「知っててやったんなら…俺はクズだろ………」
翔「そっか…良かった…軽く人間不信になってた」
土方「好いてる女を此処まで追い詰めたのには変わんねぇ…あんまり心配かけるから
少し脅すつもりだったんだ………
あんな事になるとは…すまなかった…」
翔「土方…」
ぎゅーーーーーーーーーー!!!
翔「もう良いよ…大丈夫。私こそ勝手な行動スミマセン」
土方「あぁ…分かった…」
翔「厠掃除は…」
土方「ゴキブリで十分反省したんだろ?」
コクコク
土方「無罪放免」
翔「ありがとう…ございます」
土方「戦中は何があっても隊から離れるな…分かったか…周りや士気に差し障る」
翔「反省してます…」
土方「分かれば良い…バイク乗りに行くか?」
翔「…はい…………ぎゃぁ!!!」
土方「……………………………………
落ち葉だ………耳が痛い……」
翔「スミマセン…」
土方「少しずつ克服していけば良い」
翔「うん…ありがとう」
土方「総司が待ってる…行くぞ…」
土方は翔を担ぎ、総司の所まで運び
ゼファにストンと降ろした。
土方「乗ってろ…安心すんだろ…」
翔「ゼファが重いのに私まで乗ってたら…総司死ぬよ…」
総司「一応組長なんですよ?大丈夫!」
三人で丘へ向かった…
総司「はぁはぁはぁはぁはぁはぁ
もう…無理…死にます」
翔「だから言ったじゃん…丘までまだあるよ?」
土方「まだ登り始めてもいねぇぞ…
何が一応組長なんですよ?大丈夫!
だよ……呆れた奴だ……変わってやる」
総司「…はぁはぁはぁスミマセン…」
丘を登り切るまで土方が押してくれた
翔「二人ともありがとう…」
それから交代で総司とバイクに乗り…二人で乗り…桜の木の下に三人で座った
いや…翔は立っていた…
翔「毛虫…落ちてきたら…大変だから
ちょっと離れた所に座るね…」