浅葱色に射す一筋の光




      総司「どうしたの?」


  翔「始めは…胸の音を聞くためだけにしてきたことなのに…今は…不安な時も…辛いときも…聞きたくなる…」


  総司「…また何かあったんですね」


  翔「…私が脱走したら…介錯してね」


  総司「……………………………………」


     総司の胸の音が速くなる


  翔「上手く説明できないけど…お願いね

    それから……歳を……お願いね…」


  総司「……………お断りします………

   愛してる貴女を斬ることは出来ない」


  翔「…………残念………じゃ、新八か        一chanにお願いするね…ゴメン……」


   総司「何をするつもりですか?」


   翔「だからぁ~…脱走だって…」


  総司「何故! いつ! 何の為に!」


  翔「ふふふ……何故と何の為には同じじゃないの?」


    総司「答えないと犯すよ?」


     翔「子供…作ろっかぁ…」


  総司「良いですよ?その前に理由を聞かせて…」


  翔「山南さんと脱走する事にしたから」


       総司「何故!」


 翔「元々、新選組は何の為に作られた?」


      総司「尊王攘夷」


       翔「今は?」


       総司「佐幕」


  翔「元に戻す。出来なかった時、切腹する」


     総司「っっっ!!!」



  翔「私も尊王攘夷だしね?

 山南さんだけが苦しんで死んで行くのは…
 
  可笑しいよ…頭と土方を相手にするんだもん…無謀だよね…

でも…私もきっといつか、倒幕派を相手に戦うのが辛くなる時が来ると思う。

    新選組として死にたいしね…」


  総司「……………………………………」


  翔「2人の支えになってね……

     だから……………生きてね…」




  
   ーーーーーーーーーーーーーー
  
  




< 231 / 407 >

この作品をシェア

pagetop