浅葱色に射す一筋の光
二人で着替え、来た宿は…………
優輝菜「ラブホじゃねぇか!!!」
土方「らぶほ?」
優輝菜「やるための宿」
土方「違いねぇ…」
優輝菜「ふ…普通の宿が良い…
綺麗な景色があって、
露天風呂があるところ」
土方「わぁったよ!!!嫁…ただし!
今夜は寝かせねーーーっっっ!!!」
優輝菜「声がデカイ!!!阿呆っ!!!」
土方「初夜だ!初夜だ!」
優輝菜「黙れっっっ!!!クソボケ!」
土方「何年だ!何年待ったと思ってんだ」
優輝菜は土方の怪我が治っても…
何だかんだ理由をくっつけて
断り続けていたのだ。
優輝菜「はいはい。分かったから黙れ」
それでも二人は手を繋ぎ続けて、
山の景色が綺麗な宿へ向かった…
優輝菜「景色が綺麗だね~!
来年の秋にまた連れてきてよ!!」
土方「あぁ。そうだな…」
優輝菜「約束ね~」
土方「寒いから宿入るぞ」
部屋に入ると絶景に見惚れた二人
優輝菜「高かったんじゃない?」
土方「そんなの気にすんな…
お前は物を欲しがらねぇからな…奮発した」
優輝菜「優しいね…歳は…。
子供が出来てもお婆ちゃんになっても
ずっと優しくしてね………」
土方「あぁ。任せておけ!
お前を蔑ろにしたら総司にお前を
取られちまうからな…」
土方は景色に見飽きたのか、
火鉢の近くでゴロンと横になった
優輝菜「ありがとう…歳」
土方「ん?」
優輝菜「私を貰ってくれて…
凄く幸せだよ」
と、満面の笑みを浮かべる優輝菜
土方の心がキュンとなった
土方「あぁ…」
土方はニヤけるのを抑えきれず
優輝菜とは反対に寝返りを打った
優輝菜は土方の横に座り、髪を撫でた
優輝菜「歳の長い髪が好き…その切れ長の目が好き…その筋が通った鼻が好き…笑うときの口が好き…逞しい胸が好き…逞しい腕…抱き締めてくれる歳が好き…口悪いけど、優しい歳が好き………………………………………」
土方は振り返り腕を引っ張って
優輝菜を胸に抱いた
土方「そのデカイ目が…形の良い眉が…高い鼻が…耳が…うなじが…唇が…鎖骨が…小さい胸が…細く長い足が…全てが愛おしい…」
優輝菜「えっっっろっっっ!!!」
土方「あ?」
優輝菜「い…厭らしいっっっ!!!」
土方「全部…俺のもんだ」