浅葱色に射す一筋の光
土方優輝菜





  宿からの帰り道……


 土方「お前…昨日産まれた日だって言ってたよな?」  


  優輝菜「うん! 21になりました」


  土方「何か欲しいもん無いのか?」


     優輝菜「……ない……」


    土方「お前はぁ~~~…」

  優輝菜「じゃあさ、戦が入ってなければ…

 私が死ぬまで、毎年…誕生日と結婚記念日を

   昨日みたいな宿に連れてって?

      一年に一回だし…

   あ。誕生日は、産まれた日の事で、

  結婚記念日は祝言を挙げた日の事ね…」



  土方「分かった…約束だ…じゃ、

      飯食って帰るぞ……………」


   優輝菜「わぁ~~~~~~い!」


      土方「餓鬼……」


  優輝菜「そうだよね……そろそろ

  変わらなきゃまずい歳だよね……」シュン… 


  土方「俺は今の優輝菜が好きなんだから…それで良い。

   だが戦では隊を乱すな良いか?

  ハッ!今日は仕事の話はなしだ!!!」


      優輝菜「は~い」

  


  お蕎麦を食べて…お茶を飲んでいると



  優輝菜「コレでまた暫く嫁業は

       お休みだね……………」


  土方「家構えてそっから通うか?」


  優輝菜「私に家事と仕事の両立は無理…

  それに総司が気になるから止めとく」


   土方「そうだな…お前なら

  そう言うと思った。それにお前を

   独りにしたらいつ誰が狙うか

 分からねーから俺も仕事に身が入らねー」


      優輝菜「だね」


     土方「そろそろ帰るか…」


      優輝菜「ほ~い」


  土方は勘定を済ませ、店をあとにした。





   ーーーーーーーーーーーーーー





    優輝菜「只今帰りました」


  近藤さんに挨拶して総司の部屋へ…


      スパンッッッ!!!


   総司「(ビクッ!)あ…お帰りなさい」


     優輝菜「ただいま…はい。

  お土産のお団子…ちゃんと薬飲んでる?」


   総司「当たり前です。それより、

    優輝菜がいない間、誰が胸の音

     聞いてたと思います?」


     優輝菜「武田観柳斎」


  総司「何で知ってるんですか?」


  優輝菜「私がお願いしたから……」


  総司「胸の音聞くだけならまだしも…

    乳首触ったり足を触ったりと…

     生きた心地しませんでした」


  優輝菜「それは素晴らしい光景ですね」


  総司「死にたいですか?」


  優輝菜「ふふ…遠慮します。さ、胸の音聞かせて?」


  総司「はい」  ギューーーー!!!


  優輝菜「じっとして…」


  総司「土方さんの匂いがする…」


   
     スパンッッッ!!!



  
  

   
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