浅葱色に射す一筋の光




   土方の部屋に戻って来てボーーッとしている と…庭で竹刀のぶつかり合う音が聞こえた。

  そわそわして襖をチラチラ見てると

  土方「…ふっ…行きたそうだな…

      庭までだぞ? 」


    翔「あざぁーーーーす!!」


  と、部屋を飛び出して庭をみると…

   左之と新八が稽古をしていた。



   凄いっっっ! かっけぇ~~~!



  しばらく見ていると…2人が気付いて

      話しかけてきた。

   左之「お前…剣術できんのか?」

   翔「いや…竹刀は初めて見た。

  でも…チャン バラ!! やってみたい!!

      教えてっっっ!」

 新八「お…おぅ」と、竹刀を貸してくれた 。

  取り敢えず、持ち方を教えてもらい…

  左之にエイッ!と、降ってみた。

  当然交わされるが…左之も遊び半分で

    エイッ!と振り下ろした。

   それを繰り返していくうちに打ち込むことは全く出来ないが、交わせるようなった。

原田が繰り出したものを避け続け…いつの間にか新八も竹刀を持ってきてチャンバラに加わ った。


    いつの間にか平助もっっ!!



 3人から出される降りを全て交わす翔。

  攻撃は一切与えられないが、避ける術は

    喧嘩で得たものだろうか…

 その姿を見ていた土方や沖田もチャンバラに加わった。


 もちろん、一撃も食らわせられないが

     一撃も食らわない…


 出先から帰ってきた近藤さん、山南さんが5対 1のチャンバラを縁側で見ていた。


 近藤さん「はっ!一!一!ちょっと来てくれ 」

 襖を開けて出て来た斎藤が近藤さんの下に来た。


    近藤さん「お前も入ってくれ!」

 
    斎藤「碧野の方ですね?」


  近藤さん「もちろん土方寄りだよ」
    
     と、笑いながら言う。

      斎藤「承知」

  斎藤もチャンバラに加わり6対1の闘いが

       始まった…。

  翔「お前らっっっ! !!!

  卑怯者めがぁ~~~~~~~~!!!」

 沖田「話してると体力消耗しますよ!」

  と、クスッと笑って渾身の一撃を食らわしてきた。

   それも、寸前で交わす翔も…

      体力の限界が 来た。

     痺れる…痺れる…痺れる…

 でも…新選組と…闘ってる…凄い!! 凄い!!



  感動ぉ~~~~~~~~~~~!!!



  山南さん「これは…凄い拾い物をしたかもしれませんね…。 かの…いや、彼は…化けますよ?」と、微笑みながら近藤さんを見た。


   最期は沖田の一撃にやられて


      翔は地面に倒れた。


 それを見届け…みんなで翔を囲むように座り 込み、肩で大きく深呼吸していた。


 源さんが終わったのを確認し、みんなにお水を持ってきてくれた…。

     水を飲んで一息つくと…

 近藤さん「翔。型や振りは滅茶苦茶だが… どこかの流派なのか?」

 翔「竹刀は…初めて持ちました。剣道はしたことありません。 喧嘩には自信があったの で」と、自嘲気味に笑った。



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