浅葱色に射す一筋の光
土方baby
土方「小せぇ~なぁ~…」
指でおチビさんの手のひらをつつくと
キュッと握った……
土方「っっっ!!! 力が強っ!
お前の娘だけあるな…」
優輝菜「あなたの娘でもありますよ!」
産婆「赤子は皆そんなもんだよ」
土方「そうなのか…」
優輝菜「父親になった気分は?」
土方「最高だ」
優輝菜「きっと…他にも
土方の子供いるんだろうなぁ~」
土方「は?」
優輝菜「だって…色んな女の人と
過ごして来たんだよね……
黙ってる人もいるんじゃないかな~…
可哀想だね…土方に抱っこして
もらえなくて…土方に愛されなくて……」
土方「分かんねーだろ?んな事!」
優輝菜「そうだけどさっ、
私がその人の立場だったら…
やっぱり産んでたから…」
土方「優輝菜…」
土方はナデナデ優輝菜の頭を撫でた
優輝菜「隊務に戻って良いよ?」
土方「え………………」
優輝菜「何ですか」
土方「今日はもう良い…夜になっちまった」
土方は文机に向かって何やら書き出した
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長男 土方 勇司(ゆうじ)
長女 土方 優愛(ゆあ)
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土方「餓鬼が出来る前から決めてたんだ」
優輝菜「いさみの勇と総司の司」
土方「優愛は…お前から一字取って、
誰からも愛される子に……」
優輝菜「歳の字が入ってないよ?」
土方「歳輝ってのも考えたんだが……
まぁ、お前がまた産む気になったら…な!」
優輝菜「責任重大だね……
勇司……優愛……
凄く良い名前……良かったね~」
土方「そうか…気に入ってくれて良かった」
優輝菜「私、二人いっぺんを
一人で育てたら過労死しちゃう……」
土方「仕方ねぇ……手伝ってやる」
優輝菜「夜中だけは助けて!!!」
土方「分かった……」
優輝菜「ありがとう…おむつ替えもね?」
土方「あ…あぁ…」
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