浅葱色に射す一筋の光





   優輝菜「歳三さんも、私をかばって

     刺されてしまったんです。

      本当に怖かったです」


  土方「そん時な……心の蔵が止まった俺を

     生き返しやがったんだ」


  喜六「そんな事が出来るのかっっっ!」


  優輝菜「人間の7割は水分なんです。

 要するに血なんですが、3割流れると

  死んでしまいます。傷口を強く圧迫し、

 心の蔵に衝撃を与え、口から空気を肺に

    送り込む作業をするんです」


 土方「街中でこいつは、それをやったんだ

  みんなが見てるのに…俺の胸の骨

     2~3本折りやがった」


  喜六「どうやるんだ?」


  優輝菜「ニコ 歳三さん、寝てください」


  土方を寝かし、顎を持ち上げた


  優輝菜「胸をみててください」


   土方の口に空気を送り込んだ


  優輝菜「胸が膨らんだら、

 肺に空気が入った証拠です。

 それを3回やり、心の蔵から指2本下に

 手を起き、両手を添えて体重をかけ、 

 力の限り押します。それを20回。

 そしたらまた3回口から空気を入れます

 それの繰り返しです。

 心の蔵が停止してから10分が限度ですが…

 押すときに骨が折れてしまいますが

  骨は時が経てばくっつきますから…」


  喜六「優輝菜は医者だったのか?」


  優輝菜「両親が医者です」


  為五郎「素晴らしいな…」


  土方「松山の子孫でもある」


  喜六「武士か…」


  優輝菜「はい…北条早雲に仕えてました」


  喜六「申し分ないな…良妻賢母」


  土方「良き妻ではないがな~…」


  優輝菜「スミマセン………」


  為五郎「私は目が見えない分、

人に見えないものが見えるんだ。あなたは、

強いが、その分、優しさも備わっている。

    歳三への想いも伝わってるよ」


  優輝菜「本当ですかっっっ?
 
      凄く嬉しいです!!

   ありがとうございます!!!」

  

< 393 / 407 >

この作品をシェア

pagetop