浅葱色に射す一筋の光
帰り際
ゼファーを押しながら夕焼け空の中を
歩いて屯所に向かっていた。
翔「私…決めたよ! 私…自分のやりたいよ うに動かせて貰う! 取り敢えず…
死なせなく ない人がいるから…
そっちを中心に…何かある時は報告する。
忘れてる史実もあるかもしれないから…
土方も教えて?」
土方「……吹っ切れたか…」
翔「まぁ~ね…後で近藤さんと土方に
話しておきたいことがあるから…宜しく!!」
土方「あぁ。」
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夕餉の後、私と土方は近藤さんの部屋に向かった。
翔「私に変えられるかどうか分からないけど、やらないで後悔したくないんで…
話しておきたいこと、
やるべき事を言っておきます」
近藤さん「あぁ。頼む」
翔「まず、総司………。
彼は、昔から体が弱かっ たんですか?」
近藤さん「いや…風邪を引くことはあった が、弱いわけでは無かったと思うが…」
翔「彼は、間もなく労咳にかかります …」
近藤さん・土方「っっっ!!!」
翔「私の時代では労咳は不治の病ではないんですが、この時代はまだ……。
予防だけでもしたいんです。
前に…天才剣士と言いましたが…
もう一つ前に言葉が付くんです。
悲劇の天才剣士……………」
私は目を潤ませ、短く息を吐き続けた
翔「手洗い、うがい、栄養摂取、
風邪を引かせない、清潔……
それしか無いんですけど…
隊士全員に強制でやらせてください」
……………………………………
土方「…………何で総司なんだ………」
拳を畳に叩き付けて唇を噛んでいる。