浅葱色に射す一筋の光





 屯所中に響き渡る悲鳴を聞きつけた幹部は

   帯刀し、走って風呂場へ向かった。

  土方は腰を抜かし、武田観柳斎は

   モジモジして土方を見ている。

  総司「誰と間違えたんですかね~」

   ニヤニヤしながら全裸の土方を起こす。


   翔「な~にやってんの。全く!!」


  私がヒョッコリ顔を出すと土方はプルプルと


      ゴンッッッ!!!


 震えだし、力の限り拳骨をお見舞いした。



  翔「だっっっ!!!私が何したの!!!

  え ?何?何で!どうして!え?え?」


  土方「てめぇ。どこ行ってやがった!!

 お陰で俺は貞操を失うところだっっ!!」

  翔「え~? 何?」と、頭をさすりながら
 
       総司を見た。

   総司「八つ当たりですよ…ふふ」

   翔「…………ふふ……八つ当たり……」

 土方「お前が風呂に入ってると思って…」

  翔「…入ってると思って…フムフム。

  それで私と風呂に入ろうと追い掛けて

   来た。そして、私だと思って

     厭らしいことをしたら…



     武田観柳斎だったと………」




  土方「そうだ!まだ何もしてないが…」

    武田「抱きつかれました」

  翔「あなたは何モジモジしてるんですか!!

     土方は覚悟は宜しいですね?」

  刀を抜き、土方の股関スレスレで刀を止めた。


  土方「悪かった!! それは俺の命だ!!

   許してやってくれ~~~!!!」


  幹部「翔、待て!待て!早まるな!」


   みんなで私を羽交い締めにした。


   私は力を緩めると刀を閉まい、

     無言で風呂を出た。

  屋根の上で寝っ転がって星を見ていた。

    土方も武田観柳斎も上がり、

     静まったのを確認すると、

      翔もお風呂に入った。


     ……………………………………



    翔「………あのバカ……」

 バシャバシャと水を叩いて怒りをぶつける。




   総司「まだご立腹のようですね」



   後ろを見ると…………目を見開いた。




     翔「そそそそそそそ」




    総司「総司です」ニコッ



    翔「みみみみ………見た?」



    総司「ごちそうさまでした」



  ち~~~~~~~~~~~~~~ん




        あぁ~~~……無念……。




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