浅葱色に射す一筋の光
また屋根に登った。寝転んで空を眺めてた
?「先を知るってどんな感じ?」
パッと起き上がると、そこにいたのは
翔「山崎さん…。」
山崎「烝で良い。何で嫌なことあると屋根に登るん?」
翔「空が綺麗だから…私の時代は空気が汚れてるから…。
生水も…もう飲めないんだぁ。
これから150年で何もかもが変わる。
便利な世の中だけど…良いことばかりじゃない…私はこの時代が好き…
もう帰らなくて良いとも思ってる。
だけど、それは…みんなが生きているからこそで…みんながいないんだったら…
私は此処も嫌いになる…」
烝「……………此処は人斬りの住処やで?」
翔「生きて…戦って…次の戦に臨めないの? 日本人同士が争って何になる…?
だったら…内戦は退き際を考えて行動して、日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦、第二次世界大戦に向かって生きれば良いじゃない!!」
烝「それが…今を生きる我々と先を生きるあんたとの違いやな…」
翔「どう言う意味???」
烝「我々は先を見据えて生きているわけではなく、今をどう生きるか…。
何が正しくて何が間違ってるかは分からん。せやけど、命懸けて必死に生きてる我々をあんたは傍観してるだけや」
翔「…そうかも。みんなの考え方や生き方に共感はできないのかも。結局、私は未来の人間。あなた達が私の想いが分からないように、私にもあなた達が分からない…
今じゃなくて…先を見据えすぎてる…」
烝「あんたは…此処にいるべきじゃないんやない?」
翔「……そう……思う???」
烝「あぁ。あんたは組を引っかき回してるだけや。誰もあんたが望む物を望んでない」
翔「っっっ!!!」
あぁ。烝が言ってること…正しい。
翔「バイク…返してくれるかな~」
烝「…ふっ! 無理やろ~。あんなん乗り回されたら大変やっっっ」
翔「………………………………………」
烝「………………………………………」
翔がいないと探し回る幹部達。山崎と翔の話し声が聞こえて立ち止まった。