未完成と先生と
桜流
早那と別れてから駅近くの山城に向かった。
中学の頃、毎日通っていた山城は、少し通ってないだけで、久しぶりな気がしてくる。
やっぱ変わらないなぁ。
山城予備校、通称「山城」を前に私は立ち、そう思った。
まあ、最近卒業したばっかだし、そりゃそうか。
そんなころころ予備校内が変わられる方が変だろうし、山城に私が通っていた3年間は全く変わらなかったし、変わるわけないか…
それか私が気づいていなかっただけか。
まあ、どちらにせよ私に何も問題はないしね。
そう考えながら山城に入る。
「おお!篠崎か! 待ってたぞ」
「お久しぶりです、室長」
「制服、似合ってるぞ、今のお前にぴったりだ!」
「あ、はは、はい…」
長野室長のこの言葉は嫌味でしかない。
“落ちこぼれたお前には難関高校の制服よりもその制服がぴったりだ”って。
長野室長はいつもそうだった。
優秀な生徒ほど可愛がり、落ちこぼれていった生徒には嫌味や苦痛を味わわせる。
いや、長野室長が、ではない。
これが山城予備校なのだ。
中学の頃、毎日通っていた山城は、少し通ってないだけで、久しぶりな気がしてくる。
やっぱ変わらないなぁ。
山城予備校、通称「山城」を前に私は立ち、そう思った。
まあ、最近卒業したばっかだし、そりゃそうか。
そんなころころ予備校内が変わられる方が変だろうし、山城に私が通っていた3年間は全く変わらなかったし、変わるわけないか…
それか私が気づいていなかっただけか。
まあ、どちらにせよ私に何も問題はないしね。
そう考えながら山城に入る。
「おお!篠崎か! 待ってたぞ」
「お久しぶりです、室長」
「制服、似合ってるぞ、今のお前にぴったりだ!」
「あ、はは、はい…」
長野室長のこの言葉は嫌味でしかない。
“落ちこぼれたお前には難関高校の制服よりもその制服がぴったりだ”って。
長野室長はいつもそうだった。
優秀な生徒ほど可愛がり、落ちこぼれていった生徒には嫌味や苦痛を味わわせる。
いや、長野室長が、ではない。
これが山城予備校なのだ。