嘘つき彼氏
ドMと私
「ほんっと最低!!」
パシンッ…!!
声と同時に図書室に響き渡る音。
「ってぇーな。」
そう言いギロリと睨む茶髪の男の子と、それを見てビクッとする女の子。いや、元カノといった方が良いのかもしれない。
ここ数ヶ月であの茶髪の人は何回も女の子に叩かれてる。しかも女の子は全て違う人。
ドMたらしでも何でもいいから
図書室でやるのはやめていただきたい。
いくら図書室に私だけしかいなくても、図書室でSMプレイするのはいけないことだよ。うん。
「あんたなんかもう知らない!!」
そう言って私の前を走って逃げていく彼女。
あーあ、ふられてやんの。かわいそうに
なんて始めの方は思ってたけど
人間とはおもしろいもので慣れると何とも思わなくなる。
だから、その茶髪のことなんて
ただのドMしか思っていないのが今の現状。