嘘つき彼氏
パラッ……
図書室には本をめくる音が響くだけで
ドM野郎は私が本に集中してる間にどこかに行ってしまった。
もう図書室にこないでほしい。
………………………………………
ドカッと頭に激痛が走る。
「おい、てめぇ。いい加減おきろ。」
「…った…。ちょっと何すんの…」
ヒリヒリする頭を押さえながら上をむくと、そこにはドM野郎がいて。
眉間にしわをよせながら、見下していた。
「うるせぇ、今何時だと思ってやがる。
下校時間とっくにすぎてるぞ。」
「はぁ…?なわけないじゃん。まだ5時前のはず。」
ドMのくせに叩きやがって…
そう思いながらスマホを見ると19時30分という、いつもなら家でのんびりしてる時間が映し出されていた。
「下校時間から1時間も遅れてるじゃん!何で起こさなかったのよ!!
ドM野郎のくせに!………あっ。」
それを言った時にはもう遅くて。
ドM野郎はおでこに怒りマークをつけてにこりとほほえんでいた。