理想の彼氏
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ドッドッドッドッ
心臓に響く。
脈がものっすごい勢いでドクドク言ってんじゃないかってくらい音楽が胸に響いた。
目がチカチカする。
ものすごい数のライトが踊るように店内を照らしてる。
あたしは圧倒された。
目の前では男女が踊る、飲む、踊る。
「ここ、カップル限定じゃないよね!?笑」
思わずゆっこに聞いた
『いやいや何そのボケ!笑 ナンパでできた男女が多いんじゃね?』
さすが夜の渋谷は淫らだな。
乱れてる。世の中は。。。
あたしは一人そんな事を考えていた。
『よっしゃ!飲もう!!杏!!なにのむ?あたしは生!』
「えーーえっと。なにある?あ、あれ!カシオレでおっけい!」
ゆっこは慣れた感じでバーテンダーの女の子に注文をした。
注がれるリキュール。
片手にはリキュール。片手にはジュースで器用に彼女はカクテルを作ってみせた。
まるで魔女みたいだ。
あたしは彼女の手元に見とれていた。
『ほら。杏』